元プロ野球選手江川卓氏の借金エピソードと監督にならない理由について

今回は、甲子園で「怪物」と称され、巨人入団後もエースとして活躍した江川卓さんについてご紹介します。
現在は評論家として活躍している江川さんですが、その実績からすれば監督やコーチに就任してもおかしくありません。しかし、江川卓さんが監督にならない理由について、そのプロフィールとともに探っていきます。

江川卓さんのプロフィール

本名：江川 進（すすむ）
生年月日：1955年5月25日
出身地：福島県いわき市
身長：183cm
出身高校：作新学院
最終学歴：法政大学
ポジション：投手

江川卓さんの経歴

江川卓さんは、中学生の頃から本格的に投手を始め、栃木県の強豪校・作新学院に入学し、甲子園で活躍しました。

法政大学を経て、1978年のドラフト1位で巨人に入団します。この際、今でも語り継がれる「空白の一日」という騒動がありました。

「空白の一日」とは、もともと交渉権を持っていた阪神と一度契約し、その後に巨人との電撃トレードをしたという内容でした。この騒動により、江川さんにはダーティーなイメージがついてしまい、最も嫌われたプロ野球選手と言われるほどでした。

入団後、江川さんに対する風当たりは非常に強く、チーム内でキャッチボールをしない、話しかけないという暗黙のルールがあったほどです。

しかし、江川さんは挨拶を欠かさず、片付けなどの雑用を率先して行う姿により、次第に周囲の印象を変えていきました。

怪物と呼ばれるようになった理由

江川卓さんが「怪物」と呼ばれるようになったのは、作新学院時代に築き上げた数多くの偉業が大きな要因です。

高校3年春の選抜大会で通算60奪三振の大会記録を樹立し、夏の予選では登板した5試合中3試合でノーヒットノーランを達成しました。また、練習試合を含めて140イニング無失点という信じられない記録も残しています。

さらに、甲子園での1試合の奪三振記録は史上2位となる23奪三振を記録しています。高校時代だけでなく、法政大学入学後も順調に結果を残し、その実績から多くの球団が注目する存在となりました。

引退の理由

江川卓さんは、1987年に32歳という若さで引退しました。

投手で32歳といえばまだ現役バリバリの年齢ですが、江川さんは現役生活の中で酷使した肩を痛め、満足に投げられないと判断して退いたのが大きな理由です。

また、広島の4番バッター・小早川選手に2打席連続で本塁打を打たれたことも引退を決意する一因となりました。

バブル崩壊で50億を超える借金を背負う

江川卓さんは現役時代から第一不動産グループの佐藤幸男社長と親交が深く、現役引退後も同社の社外役員として働き始めました。

しかし、バブル崩壊により第一不動産グループの50億円の借金が江川さん個人と江川企画に降りかかることとなりました。

普通なら自己破産や民事再生を選ぶところですが、江川さんは本業の解説業やタレント活動で自らの稼ぎで返済する道を選びました。この借金が巨人の監督になれない理由とも言われています。

江川卓さんが監督にならない理由

巨人の不振のたびに江川卓さんの監督待望論が持ち上がりますが、江川さんはそのたびに否定を繰り返します。

これは、監督の収入よりもタレントや解説者の収入の方が多いためとも言われています。

近年、巨人の監督で成功しているのは原辰徳監督だけであり、江川さんの監督就任を期待するファンも多いでしょう。しかし、江川さんが監督にならないのは、まだ借金が完済できていないからかもしれません。

本人としては監督して活躍する事が出来ればより本望なんじゃないかなと思いますが、本当の理由は本人のみぞ知るといった感じでしょうか