借金の肩代わりは贈与税がかかる。必須になる借用書のテンプレートも記載

親が子供の借金を肩代わりする場合、その行為は基本的に贈与税の対象となります。
ただし、いくつかの例外や抜け穴的な方法が有りますので今回は紹介します。

贈与税がかかるケース

1. 返済能力がある場合
   子供に返済能力があるのにもかかわらず、親が肩代わりする場合は贈与税がかかります。
   これは、贈与として見なされるためです
2. 贈与額が年間110万円を超える場合
   年間で合計110万円を超える贈与を受けた場合、その超過分に対して贈与税が課されます
3. 無利息での貸付
   親子間での貸付であっても、利息や返済期限が設定されていない場合
   実質的に贈与とみなされる可能性があります

贈与税がかからないケース

返済能力がない場合

子供が多額の借金を抱えており、自力で返済することが明らかに不可能な場合、親が肩代わりしても贈与税はかかりません。この場合は贈与ではなく、親による救済措置と見なされます

正式な貸付契約がある場合

親が肩代わりした金額を子供が返済することが明確に証明される場合、例えば、書面による契約や口座間の振込記録などがある場合は、贈与税の対象外となる可能性があります

目を付けられた時に必要となるのが借用書です。借用書が有る事で、ごまかす事が出来ます

正式な貸し付け契約とは

• 明確な条件の設定
  ⇒貸付金額、返済期限、利率、返済方法などを明確に記載する。
• 利息と遅延損害金
  ⇒利息や遅延損害金についても具体的に明示する。
• 担保の有無
  ⇒必要に応じて担保の設定を行う。担保がある場合、その詳細を明確に記載する。
• 法的有効性の確保
  ⇒公証人の認証を受けることで、契約書の法的効力を高めることができる。
• 双方の署名
  ⇒契約書は貸主と借主の双方が署名すること。
• 書面の保管
  ⇒契約書のコピーを双方で保管し、紛失しないようにする。

上記項目が満たせしている必要が有ります。それを満たすテンプレートを作成しました

貸付契約書のテンプレート（このままコピーして大丈夫です）

貸付契約書
本貸付契約書（以下「本契約」という）は、[貸主の氏名]（以下「貸主」という）と、[借主の氏名]（以下「借主」という）の間で以下の条件に基づき締結されるものである。

第1条（貸付金額）
貸主は、借主に対し、金[貸付金額]円（以下「貸付金」という）を貸し付ける

第2条（貸付実行日）
貸付実行日は、[貸付実行日]とする。

第3条（返済期限）
借主は、貸付金を[返済期限]までに貸主に返済するものとする。

第4条（利息）
借主は、貸付金に対して年利[利率]%の利息を付けて返済するものとする。

第5条（返済方法）
借主は、以下の方法で貸付金および利息を返済する。
返済方法：[返済方法の詳細]（例：毎月の分割払い、一括返済など）

第6条（遅延損害金）
借主が返済期限までに貸付金および利息を返済しない場合、年利[遅延利率]%の遅延損害金を支払うものとする。

第7条（担保）
借主は、貸付金の返済を保証するために、以下の担保を提供する。
担保：[担保の詳細]（例：不動産、車両など）

第8条（その他の条項）
貸主および借主は、本契約に関するすべての紛争を、[管轄裁判所]の管轄に服するものとする。
本契約の変更または追加は、両者の書面による合意によらなければならない。

署名欄
貸主：[貸主の署名]
借主：[借主の署名]

作成日：[作成日]

誰かにお金を貸す際はこのテンプレートをコピーして署名や印鑑を押してもらう事は必須なので使ってみてくださいね！

特別受益と相続

親が子供の借金を肩代わりすることで、相続時に「特別受益」として扱われる可能性があります。

特別受益とは、生前に贈与された分を相続財産に加算し、相続分を調整する制度です。これにより、他の相続人との公平性を保つことができます

ただし、親が遺言書を作成し、特別受益の持ち戻しを免除する意思表示を行うことで、この調整を避けることも可能です。遺言書に明記することで、肩代わりした金額を相続財産から除外することができます

親が子供の借金を肩代わりする際には、税務上の影響や相続におけるトラブルを避けるために、慎重な対応が求められます。詳細な状況に応じて、専門家のアドバイスを受けることをおすすめします。