借金が原因で「生活保護費」を差し押さえられる可能性について詳しく調べた

この記事では借金が原因で「生活保護受給者」が差し押さえられる可能性があるのかについて詳しく解説します。

生活保護費の差し押さえは原則禁止になっている

いや、生活保護受給者に対しては、民間人が民事執行法に基づいた差し押さえ(強制執行)が不可なのは
勿論、行政も原則できない…というか、行政は生活保護受給者に対して"滞納処分の執行の停止"を
開始するので受給中は差し押さえされないんですよ。詳しくは「滞納処分の執行の停止」でググって下さい。

— 只ひろ＠タイトーSTG愛好者 (@tadanohi) June 2, 2024

生活保護費は、最低限度の生活を保障するために支給されるもので、民事執行法に基づいて差し押さえが禁止されています。

これには、現金で支給される生活保護費が含まれ、受給者が直接受け取る生活保護費は差し押さえの対象にはなりません。

ただし銀行口座への振り込み後は差し押さえの危険が有る

しかし、生活保護費が受給者の銀行口座に振り込まれた後は状況が変わります。

銀行口座に振り込まれた生活保護費は預金債権となり、差し押さえの対象となります。これは、現金としての生活保護費が預金という形に変わるためです。

差し押さえの取り消し手続き

給料（４分の３）・年金・生活保護費は民事執行上、差押え禁止だが、預金は全額差押え可能なので、それらが振り込まれた直後の預金を差し押さえることにより、実質それらが差し押さえられることがある。
（ただし取消し制度はある） https://t.co/NefOIjGrgh

— Ｊの犬Ｃ🐶 (@VpFgXjDXzzpcfJc) June 5, 2024

生活保護費が差し押さえられてしまった場合、生活費がなくなり、生活が困難になります。

この場合、「差押禁止債権の範囲変更の申立て」を行うことで、差し押さえを取り消すことが可能です。

ただし、この手続きは一時的なものであり、根本的な借金問題の解決には至りません。

「差押禁止債権の範囲変更の申立て」とは、
法律で差し押さえが禁止されている債権の範囲を変更するための手続きです。
これは、差し押さえの対象とする債権の範囲を広げたり、逆に制限したりすることができるように裁判所に申し立てることを指します。
通常、この申立ては債権者や債務者が行い、裁判所がそれを審査して適切な判断を下します。

生活保護受給者は借金がそもそもできない（ハズ）

生活保護受給者には、新たな借金をすることが禁止されています。

これは、キャッシングやローン、クレジットカードの利用などを含みます。

また、支給された生活保護費を借金返済に充てることも禁止されています。

生活保護費は税金によって賄われ、受給者の最低限の生活を保障するためのものであり、個人的な借金返済に使用することは倫理的に許されません。

自己破産による解決策

生活保護受給者が借金問題を解決するためには、自己破産が有効な手段です。

自己破産をすると、借金が免除されると同時に、資産が没収されますが、生活保護の受給条件には資産がないことが含まれているため、大きな問題にはなりません。

また、自己破産の手続きは生活保護受給者でも行うことが可能であり、生活保護の受給に影響を与えることはありません。

法テラスの利用

自己破産の手続きを行う際には、法テラスを利用することで弁護士費用や裁判所の費用が免除される場合があります。法テラスは、低所得者向けの法的支援機関であり、生活保護受給者にとって大きな助けとなります。

※法テラスは比較的に安価ですが、別に無料という訳ではなく、あくまで生活保護者等が相談しやすいというだけです

また50万円程度、金銭援助してくれる人が身近にいるのであれば、法テラスではなく、他の弁護士に頼るのも良いと思います。そちらについてはこの記事の下部にて紹介しています！

まとめ　生活保護は差し押さえ対象にはならない

生活保護費は、現金で支給されている限り差し押さえが禁止されていますが、銀行口座に振り込まれた後は差し押さえの対象となります。

差し押さえられた場合には取り消しの申立てが可能ですが、借金問題を根本的に解決するためには自己破産が有効です。